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本の紹介:『子どもが育つ条件-家族心理学から考える』

今日は、私が最近読んだ本を紹介します。

『子どもが育つ条件 -家族心理学から考える』 
柏木 惠子 著 岩波新書 2008年7月 「子どもたちが“おかしく”なっているのは、親のしつけのせい。今日の親は、好き勝手なことばかりして、子育てを放棄している。親は、もっと自分のことよりも、子ども(や家族)を献身的に支えるべきだ・・・。」といった論に対して異議を唱え、発達心理学と家族心理学の研究成果をもとに、子どもの育ちや、それを取り巻く親や家族のありようについて、わかりやすく説明しています。

 
 無職で育児に専念している母親の育児不安を分析すると、育児や子どもそのものに対する不安よりも、むしろ自分自身に対する不安が大きいこと。それは、社会からの孤立感、「自分」喪失の不安、夫との関係への不満であることを明らかにしています。そして、子育てしている母親には、自分自身が成長・発達するための時間や空間、活動などを保障すること、父親の育児参加、親が夫婦として調和した関係にあることが重要であると提言しています。

 
 また、母親が子どもが何を求めているか、何が必要かを察知する、それを子自身が自覚も要求もしないうちにしてやるという「先回り育児」が加速しているが、「先回り育児」が効果を上げるのは、子どもについての的確な「察し」があることが重要でそのためには、子どもをよくみて、子どもをよく知ることが第一であると述べています。親の善意からだとしても、子どもの意に合っていない「先回り育児」によって、子どもは親に不信感をいだきます。
  日本では親が子に「してやる」ことが親の愛情とされているが、子どもに自分でさせる機会を提供する、つまり、親はしてやらないことも重要な役割だということです。 子どもは熱中できる機会が与えられたとき、最大の満足を得るので、その機会を側面から支えてつくってくれた人に対して、自分をわかってくれているとの安心感や信頼感を覚えるというです。 だから、「子育て支援」ではなく、「子育ち支援」こそ重要だと説いています。  さらに、子どもが集団で中で育つことの重要性、大人が仕事や家事・育児など複数の役割を主体的に担うことの重要性を説いています。 

 新書でとてもわかりやすく書いてあるので、読みやすいです。育児の合間にでも読めると思います。
                                           
                     by なー坊

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